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「農薬類は微量・低濃度でも安全とはいえない」2/2

2014/08/12
るいネットさんのサイトより
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=289513

〈転載開始〉
引き続き、リベラル21「農薬類は微量・低濃度でも安全とはいえない」リンクより転載です。

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◆ADI(1日摂取許容量)は問題だらけ

 しかし、そのADIは問題だらけの代物だ。

ADIは、動物を使った慢性毒性試験から「無毒性量」(これ以下なら健康への悪影響はない量)出し、それを安全係数(100)で割って算出される。しかし、動物実験ではヒトで問題になる微妙な神経障害などはつかめない。また安全係数の100には何の科学的根拠もない。さらに、一つの作物には複数の農薬が使われるのが普通だが、それらを一度に摂取したときの「複合毒性」は調べられていない。



 そもそも「無毒性量より微量なら健康にはまったく影響しない」という前提自体が時代遅れである。近年の研究によって農薬類には(無毒性量以下でも毒性を発揮する)「低用量作用(影響)」があることが明らかになっているからだ。



たとえば、ごく微量の摂取でホルモンを攪乱する物質(いわゆる環境ホルモン)があるし、胎児や乳幼児の脳神経系の発達を阻害する農薬類も明らかになっている(注3)。



そうした研究を検討した欧州食品安全機関(EFSA、欧州連合=EU=のリスク評価機関、日本の食品安全委員会に当たる)は、アセタミプリドとイミダクロプリド(商品名は「アドマイヤー」など)いう二つのネオニコ系農薬について発達神経毒性をもつ可能性を認めた。そして、現行の許容基準では安全性が十分でないとし、ADIなどの引き下げを勧告している。昨年12月のことだ。



◆食べるより吸う方が危険

ここまで食品を中心に述べてきたが、農薬類は害虫用殺虫剤や防虫剤、ペットのノミ取り、シロアリ駆除剤など、身の周りにあふれる多種多様な製品に含まれており、環境中に放出されたその成分を私たちは知らぬ間に吸い込んでいる。

日本では食品からの摂取ばかり問題にされるが、実は吸う方が食べるよりずっと危険なのだ。それは、ヒトが1日に食べる食物は約1キログラム(水は約2キログラム=約2リットル)だが、空気は約20キログラム(15立方メートル)も吸い込んでいることから理解できるだろう。しかも、食べる場合は肝臓などである程度解毒されるが、口や鼻から吸い込むと成分が肺に行き、そこから直接血液に入って全身に回るのだ。



◆「発達障害」急増の原因の可能性

いまアメリカや日本で「発達障害」の子どもたちが増えており、日本では小中学生の約1割が軽度の発達障害だと推定する専門家もいるほどだ(注4)。なぜ急増しているのか。農薬類の低濃度での曝露(体内に取り込むこと)が原因であることを示唆する研究が、いくつも発表されている。

たとえば、アメリカの普通の家庭で暮らす8~15歳の子どもを対象にしたハーバード大学チームの研究(2010年)では、有機リン系農薬の代謝物の尿中濃度が平均以上の高さだった子どもは、発達障害の一つである「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」になる割合が、代謝物が検出されなかった子どもの約2倍だった。有機リン系農薬は「農作物中の残留農薬」や「家庭で使用される殺虫剤」に含まれているとみられている。



 これを含む数多くの研究を踏まえ、アメリカ小児科学会(AAP)は2012年に「子どもが農薬に曝露されることは可能な限り制限されるべきである」という声明を発表している。

私たちは、農薬類の毒性にもっと敏感にならなければならない。とりわけ乳幼児や妊娠中の女性がいる家庭は、十分な注意が必要だ。

(以上のような実態を、環境の変化に敏感な生きものであるミツバチの助けも借りて詳しく解説したのが、筆者の『ミツバチ大量死は警告する』=集英社新書、2013年12月発行=です。ご参照ください)。



注3 日本の農薬の安全性審査では、発達神経毒性、発達免疫毒性、ホルモン攪乱毒性などに関する試験は義務づけられていない。



注4 発達障害とは、子どもの発達途上で、特定の領域に限って社会的適応が困難になる症状。他人の気持ちを読むことができず、人との付き合いがうまくいかない「広汎性発達障害」、知的水準が低いわけではないのに読み・書き・計算などができない「学習障害」、じっとしていられず、衝動的に行動してしまう「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」などがある。



 ==================================================以上転載
〈転載終了〉
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「農薬類は微量・低濃度でも安全とはいえない」1/2

2014/08/12
るいネットさんのサイトより
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=289512

〈転載開始〉
残留農薬の危険性を警告する記事を紹介します。



政府の定める「残留農薬基準」は、『よほどのことがない限り残留基準違反は起こらない、メーカーと農薬使用者にとってまことに都合のよい決め方』で定められた基準値で、いまアメリカや日本で急増する子どもたちの「発達障害」の原因の可能性もある。



と記事は警告しています。



以下、リベラル21「農薬類は微量・低濃度でも安全とはいえない」リンクより転載です。

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岡田幹治(フリーライター)



 アクリフーズ(現マルハニチロ)群馬工場で製造された冷凍食品の農薬混入事件が発覚したのは昨年末。それから容疑者が逮捕された今年1月末にかけて、さまざまな視点から大量の報道が行われたが、どのメディアも報じなかった重要な事実がある。農薬をはじめとする有害化学物質(以下、農薬類と略す)は、政府が安全と保証している量や濃度以下でも決して安全とはいえないことだ。



この事件では冷凍食品から最大で1万5000ppm(1.5%)ものマラチオン(有機リン系農薬、商品名は「マラソン」など)が検出された。このような超高濃度汚染は、犯罪でもなければ起こりえない。しかし、普通に流通し、私たちが口にしている食品などにも危険は潜んでいる。



◆ボトル飲料を毎日1リットル近く飲み続けたら――

まず政府の定めた「残留農薬基準」(ここまでなら農薬が作物中に残っていても安全とされる濃度で、作物別に定められている)には相当に危険なものがある。



たとえばアセタミプリド(ネオニコチノイド系農薬、商品名は「モスピラン」など)のブドウへの残留基準は5ppmだが、これは体重が15キログラムの子どもが1日に300グラム(一房の半分強)食べると、急性中毒を起こす可能性がある濃度だ(注1)。



また茶葉への残留基準は、クロチアニジン(ネオニコチノイド系農薬、商品名は「ダントツ」など)が50ppm、アセタミプリドが30ppmと、欧米の基準よりはるかに高く設定されている。その影響だろう。ボトルの茶飲料(残留基準は未設定)を約3か月、毎日1リットルほど飲み続け、さらにモモとナシを食べたら、突然めまいが起き、発熱、腹痛、頭痛、胸痛などに苦しめられた30歳代の女性の症例がある。



女性の尿からネオニコチノイド系農薬の代謝物(その農薬が体内で変化したもの)が検出されたため、医師は同農薬の亜急性食中毒と診断。解毒剤を処方し、茶飲料と果物の摂取をやめるよう指導したところ、快方に向かった。



◆使う側の都合で決められる「残留農薬基準」

 なぜ、このように高い基準値になるのか。農薬メーカーによる残留試験で得られた残留値のうち、もっとも高い値の約2倍(1.5~3倍)を残留基準にしているからだ。こう定めれば、よほどのことがない限り残留基準違反は起こらない。メーカーと農薬使用者にとってまことに都合のよい決め方である。



そして政府は、このように残留基準を定めても、その農薬の総残留量が、慢性毒性の指標であるADI(1日摂取許容量=注2)に日本人の平均体重(約53キログラム)をかけて算出した「摂取許容量」の80%以下になるようにしているので、安全上の問題はないと説明している。



注1 日本ではアセタミプリドのARfD(1日にこれ以上摂取すると急性中毒を起こす可能性がある量、急性中毒基準量=急性参照用量と訳されているのは誤訳)が未設定なので、EUのARfD(体重1キログラム当たり1日0.8ミリグラム)を使って計算した。日本の1~6歳の子どもの平均体重は約16キログラム。



注2 ADIは、生涯にわたって毎日摂取しても健康に悪影響はないと推定される量。



 ====================================================つづく
〈転載終了〉
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ミツバチの大量死 殺虫剤の可能性大

2014/08/10
農政・農協ニュース | JAcom 農業協同組合新聞さんのサイトより
http://www.jacom.or.jp/news/2014/07/news140724-24978.php

〈転載開始〉

 農研機構と農業環境技術研究所(農環研)は、北日本の水田地帯で夏に発生するミツバチの斃死(へい死、※)について、斑点米カメムシ類防除剤が影響を及ぼした可能性が高いとの調査結果を公表した。7月18日に発表。


ミツバチのへい死 調査は平成24年7月20日から8月19日の約1カ月間、北日本のとある水田地帯で、水田から半径50m〜2kmまでの範囲にある8蜂場、計415個のミツバチの巣箱を調査した。
 その結果、8場中5場で、計24回の斃死(100匹以上死んだ場合を1回とカウント)が発生。斃死したミツバチはすべて成虫で、巣外で活動する外勤蜂だけでなく、巣内で掃除、育児、営巣などを行う内勤蜂にも被害が出ており、群全体が何らかの被害を受けていた。発生時期は、イネの開花とほぼ同じ時期に集中していた。
 ミツバチの死虫から殺虫剤濃度を調べたところ、ネオニコチノイド系のクロチアニジン、ジノテフラン、フェニルピラゾール系のエチプロール、ピレスロイド系のエトフェンプロックス、有機リン系のフェントエートが検出された。これらはすべて、イネの開花時期にあわせて散布される斑点米カメムシ類防除剤の有効成分である。一方、斃死したミツバチ群から病気は検出されず、また、スズメバチの被害もなかったため、調査チームでは「(斃死は)水田で散布される殺虫剤に曝露されたことが原因である可能性が高い」と結論づけている。
 ただし、ミツバチの越冬性や繁殖性など、これら殺虫剤が長期的な影響を及ぼすかどうかは、「検討したが、確認できなかった」としている。
 また、「ミツバチが水田で殺虫剤に曝露される際の詳細な経路の解明や、それを回避するための技術開発が重要」だとしており、今後、調査チームでは「ミツバチが水田に近づく機会を少なくさせる技術を検討する」予定だという。


【斃死・へい死】
 動物、虫、魚などが突然死亡すること。ミツバチの斃死は、国内では21年春に、花粉交配用のミツバチが不足したことで注目された。欧州では、蜂の個体数減少と特定の農薬が因果関係を持つ可能性があるとして、使用を一部制限するなどの措置を出している。

巣門前でのミツバチへい死発生状況


(関連記事)

ミツバチの大量死で調査報告 農水省(2014.06.23)

農薬の使用規制でミツバチは救われるのか(2014.03.20)

ネオニコチノイド系農薬の安全性で見解(2014.01.08)

農薬の蜜蜂危害防止Q&Aを公表 農水省(2013.08.27)

〈転載終了〉
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