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飛ばないナミテントウ 防除効果が長持ち 茨城「アグリセクト」が販売スタート

2014/06/28
日本農業新聞 e農ネットさんのサイトより
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=28280

〈転載開始〉
 茨城県稲敷市にある天敵製剤メーカー「アグリセクト」は、遺伝的に飛ぶ能力がないナミテントウを、天敵製剤とし、16日から販売を始めた。商品名は「テントップ」で、従来の製品より防除効果が長持ちする。



 ナミテントウは日本全国に生息するテントウムシで、幼虫・成虫ともに多くの種類のアブラムシを捕食する。アブラムシの天敵として注目されてきたが、施設内に放っても飛び去るため定着しにくかった。



 「テントップ」には孵化(ふか)から3、4日ほどたった幼虫が入っている。幼虫はアブラムシを食べて成長し、約2週間で成虫になる。施設栽培のナスに飛ばないナミテントウの2齢幼虫を1株当たり10匹放したところ、成虫を2匹放したハウスよりも防除効果が続いた、という試験結果も出ている。



 施設栽培でアブラムシが付く野菜が、同剤の利用対象になる。アブラムシを発見したらすぐ放す。



 飛ばないナミテントウは、農研機構・近畿中国四国農業研究センターが開発。同社が販売することになった。



 自然界のナミテントウの中で飛ぶ能力が低い個体がいることを同センターが発見し、飛ぶ能力を低くする遺伝子を持つ個体と交配・選抜を続け、飛ばないナミテントウを作り出した。遺伝子組み換え技術は使っていない。同センターは「減農薬栽培やアブラムシ防除に苦労するマイナー作物の栽培で強い味方になる」と期待する。



 発売に合わせ、同機構はホームページに、利用例などを記載した利用マニュアルを掲載。また「飛ばないナミテントウ利用技術マニュアル」の冊子も発行した。



・露地利用も視野に



 今月25、26の両日には同センターが、露地栽培での利用に向けたシンポジウムを奈良県橿原市で開く。同センターは「まだ研究段階だが、露地栽培でも使えることを確認している。今後露地栽培用としても使えるように農薬登録を目指す」と意気込む。



 「テントップ」についての問い合わせはアグリセクト、(電)029(840)5977。





〈転載終了〉

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