るいネットさんのサイトより
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=285976
〈転載開始〉
農家も社会的役割を担うべき。という考えの元、循環型備蓄農業を広めて行きたい。と農業に取り組んでおられる方がいます。
作物を全て出荷するのではなく、農家が個々で農作物を一時的にストックし、継続的に循環(出荷・収穫)する農家の在り方。この一時的なストックというローテーションが各農家で行なわれれば、そのままで緊急時に地域の「食料備蓄」として機能する。という発想です。
農家の「収穫から出荷・流通・販売」の流れを変えず、作物を出荷前に一時的に停止させるだけで、各地域に於ける緊急時の食料備蓄が可能になる。
スマートグリッドの農業備蓄版とも言えるこの発想は、日本人ならではだと思います。農業の社会的役割という点においても、是非とも広げて行きたい取り組みの一つです。
「HP無農薬・無化学肥料・有機農業レポート」さん「久保田さんのひとこと」 より リンク
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「循環型備蓄農業」
久保田さんが時々口にする言葉です。
そういう農業をする農家が増えて欲しい・・・と。
これも、まだ私の理解が充分では無いという想いがあり、書きとどまっていたのですが、数日前に書いた「何故有機農業を広めたいのか」の話に少し関連するので、書いてみたいと思います。
つまり、農家が農作物を収穫します。
農家なら普通そうなのでしょうが、収穫した農作物すべてを出荷してしまうのではなく、自分が食べる分、あるいはお知り合いに分ける分、また小分けに出荷するためのマトメ採りなど、少しは手元に残しているでしょう。
それを、計画的にかつ一定量、常に行っていくというか・・・・・収穫、出荷の間に、この「備蓄」という工程もローテーションに加えて行なうというイメージです。
注意点は、収穫したものを「蓄える組」と「出荷・すぐ消費する組」に分けるのではなく、収穫から消費と流れていく間に、「新鮮さ」を失わない範囲において、ちょっとだけ一時停止するのです。
だから「循環型」の「備蓄」。
家の押し入れに閉まってある「災害時の非常用食料」袋などとはチョット違っていて、「保管しておくためのもの」ではなく、今までどおり動いている過程の1つです。当然、その「ほんのちょっとの時間」の保存にも向かないような野菜もあるでしょうし、一冬だって新鮮なまま保てる野菜だってあるでしょうし、地域によっても、農家の規模の大小によっても事情は違うでしょう。
すべて、「状況にあわせた形」で行なうのです。「できる範囲」で。
それを、各農家が行なうとします。
農家が・・・できれば有機農家が、どんどん増えてゆくと、「備蓄」されてる「農作物の倉庫」が各地域で増えてゆくことになります。
それは、緊急時の自衛になります。
農家が、そういった・・・つまり・・・・・、
自分のところは、コノ付近一帯の「食料緊急避難所」であるという「役目」を自覚して、「備蓄」を行なっていければ、農家が増えるということ、イコール、あちこちに食料備蓄の拠点ができてゆく、ということになる・・・と。
久保田さんは、笑いながらよく話します。
「うちにはお金はないけど(笑)、食べるものなら当分あるよ。
何かあったとき、とりあえず当面ならば、
ご近所含めて食べる分くらい充分に。」
「でもね」
「食べ物って、本当に基本なんだよね。食べるものがないって、すごく不安になるし、ミジメになるんだ。逆に食べるものがあれば、多少の困難でも笑ってがんばる元気がわいてくるよ。」
私が書けなかった理由の1つ。こういう話を聞いたとき「すごい。すばらしい」って思います。ウソじゃなく感動します。でも、言うだけの私は簡単。久保田さん自身が既に実践しているこの発想の中には、実は書ききれないほど、たくさんのことが詰まっている気がします。
輸入に、あまりにも頼っている日本の農作物のこと。日本だけでなく、実際に今、明日の食べ物に飢えている国のこと。何かあったとき、「分け与える」ということを、あたりまえのこととしている優しさ。
・・・・・
具体的な言葉にするのは、難しいほどです。
〈転載終了〉
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